トラック買取 自分の経験:見方の味方

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信州の片田舎に生まれた私、高校の頃学校へ通うのにお墓の横を通ってゆくと近く、
朝寝坊の自分はあわてていつもその道を通っていました。
部活動で夜遅くなり辺りが暗くなるとさすがにその道を通るのはちょっと怖かったです。

ある生暖かく湿気の多い日、
やはり部活動で遅くなった自分はいつも通りお墓の横を通って帰りました。
お墓のいくつか並んだ途中まで来てふと少し先を見て...
ぞっとして思わず立ち止まってしまいました。

人がいるのです。
裏寂しいところといっても、近くに薄暗い街灯があり、
民家もぽつぽつあり人が居てもおかしくないのですが...

いくつかあるお墓の石塔の向こう側に白い傘をさして、
誰かを待っているのか、ゆっくり体をゆらしながら佇んでいるのです。

こんな墓の真ん中女性が一人いるとは考えにくいのです。
それに湿気は多いとは言えまだ雨も降ってはいません。
なんで傘をさしているのでしょうか。

血の気がざーと引いてくような気がして何とも言えず不気味なのです。
臆病な私はしばらく動けなくなってしまいました。
何か急に周りの石塔もすべて一気に怖くなって、早くこの場から立ち去りたい
そんな恐怖に陥りました。

慌てて引き返そうかとも思うのですが、そこはお墓の真ん中あたり
しかも引き返して別の道を行くとなるとかなり時間がかかってしまいます。

勇気を振り絞ってその道をそのまま進む事にしました。
一歩ずつゆっくりと進みながら
「そっちは見ない方がいい」「そっちは見ない方がいい」
と思いつつもその女性の方を見てしまいます。


女性は同じ様なリズムで体を揺すりながら佇んでいます。
白い傘の陰に少し見える女性の長い髪もそのリズムで静かに揺れています。

「なんでこんなところに居るんだ」
墓と墓の間の道に居るとばかり思っていたのに近づくとひとつの墓の敷地の中に居ます。
「怖い」「とにかく怖い」
でもここで立ち止まって逃げたりするともっと怖い様な気がしてただ前へと歩きました。

そして傘の陰から女性の全身が見える様な位置にきました。


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